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第21回備後脳卒中ネットワークシンポジウムを開催しました

座長を寺岡記念病院 脳神経外科部長 竹信敦充先生にお願いした。
開会にあたり、備後脳卒中ネットワーク 大田泰正理事長より、挨拶と連携パスの報告を行った。
【第一部:特別講演】田辺三菱製薬株式会社共催
 山口大学 脳神経外科学教授 石原秀行先生による「Telestrokeによる脳卒中診療提供体制」について山口県の取り組みを交えてご講演いただいた。山口県の脳神経外科診療提供体制については、患者の高齢化率に加え、脳神経外科専門医の高齢化率も問題点として挙げられた。
 また、静注血栓溶解療法についても体制が整備されていた施設で実施率が低かったことを踏まえ、県の課題点として取り組みの強化を行った。その結果、脳神経外科専門医が少ない地域でもTelesaによる常駐血栓溶解療法が行われるようになった。均てん化を図るためにはTelestrokeが有力な手段の一つであると言及されていた。
【第二部:パネルディスカッション】備後脳卒中ネットワーク主催
 石原先生を特別講師として、①JA尾道総合病院 東舎見真様②脳神経センター大田記念病院 寺澤由佳先生③福山地区消防組合南消防署 山本清一様、3名の方にシンポジストとしてご参加いただき、「脳卒中救急の現状について」をテーマにディスカッションが行われた。
 東舎様:今後は地域の方に対して発症時の対応や再発予防について直接話して、早期受診の大切さを理解してもらえるように活動を行っていきたい。また、病院内で勉強会を継続して行うことで病棟全体のスキルUPを図っていきたい。
 寺澤先生:院内発症脳卒中に対する治療の可能性を広げるべく地域全体で協力していきたい。
 山本様:脳卒中の場合、救急隊の現場滞在時間は平均より短いが、更に短くする必要があると思っている。家族からの情報を得て病院に伝えること、また救命講習会を通じて脳卒中の判断をより早く行えるように啓発することが大切であると思う。
 質疑応答として、以下の内容があった。
① 救急隊から医療機関へ希望すること:まず受け入れ可能かどうかの判断をしていただきたい。その後情報収集を行う形が有難い。
② 隊員の教育はどうしているか:PCECコースで取得している。シミュレーション研修等でプレゼンテーションのスキルアップを図ることが必要と思う。
③ 認定看護師の資格取得が捗らないが、取得に至ったきっかけ及び教育に関して聞きたい。:認定看護師になったきっかけは、上司から勧められて、興味もあったので取得した。次の世代への教育も考えないといけないが、せっかく取得した知識を発揮できる職場かどうかが大事かと思う。
④ FASTを確認したら、患者家族はかかりつけ医に連絡するよりも救急に連絡するように言っているが、問題は無いか:救急隊としては問題ない。
 特別講師からの感想:大田記念病院、尾道の症例数が多いと思った。地域として役割分担ができていると思った。
【感想】今回会場参加17名・Web参加47名の参加があった。
 本シンポジウムはハイブリッド形式で開催し、講師はオンラインで参加していただいたが、会場と結んで質疑応答が活発に行われ、関心が高い内容と思われた。救急隊に質問できることが貴重な機会であったように思う。

第21回シンポジウム写真

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