医療介護連携の勉強会を開催しました
2024年12月18日に医療介護連携ワーキンググループ(脳卒中地域連携を考える会)による医療介護連携の勉強会を介護支援専門員対象にオンラインで開催しました。
司会:まり居宅介護支援事業所 岡崎 美保氏
第1部 講演:「医療介護連携について~R6 医療介護同時改定を踏まえて~」
演者:水永リハビリテーション病院 古澤 潤一氏
今年は6年に1度の診療報酬と介護報酬の同時改定である。
医療機関のリハビリ計画書受取の義務化・退院時協働指導加算の新設について話していただいた。
今回の改定は診療報酬上の対応と介護報酬上の対応(医療機関の退院前カンファレンスに参加することで退院時共同指導加算が得られる)である。
第2部 講演:「脳卒中地域連携パスの説明」
演者:脳神経センター大田記念病院 柳生 英子氏
クリニカルパスにより、共通認識を持つことができ、情報収集・提供が行いやすくなる。
現状、脳梗塞・脳出血・SAHいずれの病型も高齢者層が増加しているので、介護保険の対象となることが考えられるが、生活期移行時にケアマネにパスがまわっていない問題点がある。かかりつけ医だけでなくケアマネにも渡して、ケアプランに活用してもらえるようにしている。
生活期は退院後3か月を目処に生活期シートを急性期へ返送してフォローアップに利用してもらう運用を考えているが、現状戻ってきていないので、この運用を検討する必要がある。
備後脳卒中ネットワークでは、備後地域の脳卒中診療に関する勉強会を開催し、医療機関・介護老人保健施設・居宅介護支援事業所・訪問看護ステーションが連携してきた。症例検討会を年3回主催して、リレー形式の症例検討を行い、パスが廻った症例を確認している。
他にも会合による交流・運営を目標としている。
また、パスに記載されている評価内容・意味・専門用語に関して、解説をホームページに記載しているので、活用していただきたい。
脳卒中(脳出血・くも膜下出血・脳梗塞)でない患者にはパスが発行されていないことに注意されたい。連携パスが脳卒中の再発予防と重症化防止に役立つことを期待しているとのことだった。
最後に岡崎氏から、パスを受け取った経験があるか参加者に対して尋ねたが、受け取られた方はいなかった。パスの存在を知ってもらい、ケアマネが活用できるよう期待しているとの言葉があった。